相談は対面で行うのか横に座って行うのか

 日記が少し書けていないなと振り返ってみると、約1週間になる。歳をとると本当に時間のたつのが早い。1日なんてあっという間だ。63歳男性の平均余命は20年程度だから、残った人生を無駄なくより効率的に生きていかなければならない。とりあえず、今私に与えられた任務は世直しであるから、それに邁進したいと思う。

 今日は富田町病院ボランティアの新年会に参加させていただいた。私と富田町病院との関わりもボランティアに始まると言っていい。58歳で京都市役所を退職し、何かこれまでの経験を生かした仕事がしたいと考え、まずは高槻市の広報で小中学校の障がい児学級の介護員の仕事に応募したが、返事も来なかった。シルバー人材センターに行ったが、掃除の仕事しかないと言われた。しばらくして出てきたのがプロフィールに書いてある娘の自立支援法の運用についての事件である。

 これで小西院長や森田議員とおつきあいが出来、病院の相談ボランティアをさせてほしいとお願いして快諾していただいたのがご縁である。私自身は病院の相談室とも連携して相談に当たりたかったが、プライバシーの問題があって話せないとか、相談に対するスタンスの違いがあって、私は「守る会」や「励ます会」によせられる相談を担当することになった。

 スタンスの違いとは何か。私はこのように理解している。病院の相談室のおっしゃる相談とは対面の相談であって、制度の周知や関係機関の紹介、あるいはカウンセリングのことを言うのだと思う。私の相談は、対面して聞くこともあるが、気持ちの上では、ほとんど横に座って聞くというスタンスをとっている。前でリードすることもあるし、横にいてご一緒もするし、後押しをすることもある。仲間を集めてもらうこともある。

 あるときは一緒に考える。私にもどうしたらいいのかわからない相談があるし、そのときは一緒に考えざるを得ない。1人で考えてだめでも2人で考えれば方向が出てくることもある。1人で考えた方向よりも2人で考えた方向の方が優れている場合は多い。
 一緒にどこかに行くことも多い。ご一緒することで私自身も学べるし、私の行動から相談された方も学んでほしいのである。また、間違った考え方はきちんと指摘させていただくし、理屈に合わない場合は、その方の権利義務を明らかにした上でお断りすることもある。
 「それは相談ではなく寄り添いですね。」と言われたが、言葉はどうでもいい。要は、困ったことがあれば1人の働く人間として、お互い助け合っていくという気持ちをみんなで共有していく活動が私の言う相談活動の基本なのである。
 寄り添いは1人1人を見ているが、私はそのかなたに働く人たちの団結を見る。これがなければ、世の中変わらないし、変わっても2009年の真夏の夢程度のことでしかない。そこが違うのだと言うことを強調したい。