参院選後に思うこと

 暑い夏です。皆様にはお変わりございませんか。心から残暑お見舞い申し上げる次第です。

 マスコミは、今回の参議院選挙で自民党の大勝と国会のねじれの解消を大騒ぎしていますが、私自身はこの種の報道は大変一面的な見方であると考えています。
 参議院選挙前に私が申し上げていた、①自民党単独過半数を与えない、②改憲勢力参議院の3分の2の議席を与えない、③憲法を守る候補者を多数国会へ、の目標は危ういところではありますが達成できましたし、反改憲、反原発、反基地、反TPP、反貧困、反消費税、反差別、復興支援の闘いは、国会議員の勢力図とは別の次元で大きく広がっています。国会内では少数派になってしまった私たちですが、生活の現場では「あきらめない」「私たち抜きに私たちのことを決めるな」の声が渦巻いているのです。

 私は8月6日に「反核」「平和」のヒロシマでの2つの集会に参加してきました。両方の集会に共通したことは、これまでデモにも参加しなかった、あるいは、政治は私たちを助けてくれるものと信じて疑わなかった方々、一方の集会では年配のバスガイドさんが、一方の集会では18歳以上ママ未満の若い女性達のグループが、原稿なしに壇上で堂々と自らの変化を主張なさる姿でした。

 こうした勤労市民の声に安倍自民党は答えていない。いやむしろ反対の姿勢をとって、日本の国を滅ぼそうとしていると私は考えています。改憲して戦争、原発再稼働と無責任な輸出でさらなる放射能被害、危険な軍事訓練と度重なる事故による犠牲と環境破壊、TPPによる日本の産業破壊、若者たちの生活できない低賃金と厳しい労働条件、生活保護をはじめとする社会保障の切り捨て、そして一番そのしわ寄せを受ける子どもたち、人の痛みを共感できない差別の横行、2年半たってもその兆しも見えてこない震災復興、これが日本のたどるべき正しい道筋なのでしょうか。

 私は安倍自民党が危うい道に迷い込んでいるように思えてならない。それは過去に日本が体験した道であり、歴史を学んでいる限りにおいて踏み込んではいけない道だと思う。このまま行けば、日本は世界中の勤労市民から忌み嫌われる国になってしまうのではないか。安倍自民党が進む道とは違う道を進まねばならない。

 私たちの生活からにじみ出た生の声は、議席としてまだ国会に議員を送り出すまでには至っていません。しかし、私たちの生活の身近なところで大きな変化が現れ始めていることには強い確信を持ちたいと思います。この私たちの周りの変化を信じ、私は今後の守る会活動、議員活動をすすめて行きたいと思う。