2015年統一地方選挙結果について№2そして大阪都構想住民投票

 今回の統一地方選挙では、皆さんのご支援に心から感謝いたします。また、急な呼びかけにもかかわらず、拡大会議が大勢のご参加を得て、率直にご指摘いただきましたことについては、私のこの上のない喜びです。ありがとうございました。拡大会議でいただいたご意見に私のお答えも含め手書き直させていただいたものを改めて投稿させていただきます。
 重複の部分もありますので、後半の追記の部分だけでもお読みいただければ幸甚です。

 明日はいよいよ大阪市5分割の賛否を問う住民投票の投票日です。大阪都構想は、憲法8章の地方自治の規定をないがしろにし、中央集権ですすめられてきたこれまでの日本の政治をさらにないがしろにし、市町村行政の独自性を軽視し、都道府県集権政治から道州制集権政治に持っていこうとする危険な動きです。
 そしてこれは、大都市で住民投票をした場合、どのような戦略が有効なのかという憲法改悪投票のプレ投票の意味合いも持っています。私の望むのは、投票率が大きく上がって「反対」が圧倒的に勝利することです。
 庶民は生活苦にあえいでいる。これに何ら対策を取ろうとせず、「戦争を出来る国」、「戦争をする国に」日本を作り替えようっとする大きな流れに抵抗する第一歩でもります。

 

  2015年4月26日執行高槻市議会議員選挙結果について

1.私たちは99年選挙で6,560票、03年選挙で4,817票(小西2,558、森田2,259)、07年選挙で3,390票、11年選挙で2,339票で議席を得ましたが、今回15年選挙は2,039票と300票を減らして37位に終わり、4期16年間に渡って守り続けてきた高槻市議会の貴重な1議席を失うに至りました。

2.候補者として、両守る会のご推薦をいただき、励ます会、選挙事務所ボランティアほか、前回選挙よりも多くの方々、新しくご参加いただいた方々の熱烈で献身的なご支援を得ながら、当選に結びつけることが出来なかったことについて、候補者として深くお詫び致します。

3.お一人おひとりが候補の必勝めざし、最後の最後まで闘っていただいたことに心から感謝致します。「新しく参加していただいた方の幅広い活動」、「候補と一緒に寒風の中、小雨の中、日差しのきつい中でのご挨拶」、「候補をのせて運転しながらの知人宅への支持訴え」、「身体がご不自由な方の、これまでより一回りも二回りも広い方々に支持を訴えての紹介カード拡大」、「ええぃ、思い切ってこの人もととのご支持依頼」、「ビラやパンフ、『市政革新』のポスティングや街頭配布」、「早朝から駅頭でのご挨拶へのご参加」、「街頭宣伝への参加」、「選挙事務所での電話作戦」、「ご夫婦、家族でささえながらのご活動」、「懇談会や集会へのご参加と参加のご依頼、場所提供」、「守る会の行事での候補の紹介」、「候補のポスター掲示掲示の依頼」、「コンピュータ入力作業」、「地図上の点うち作業」、「炊き出しの計画と参加」、「選挙はがきの宛名書き」、「事務所当番」、「選挙カーの運転、ウグイスや旗を持っての宣伝戦」、「1票獲得のため、ご不自由な身体をおしての投票」、「お身体のご不自由な方の投票所までのご案内」などなど数えあげれば切りがありません。特に今回の選挙の特徴は、初めて選挙運動に参加をしていただいたという方々が多かったことで、こうした方々には本当に感謝の気持ちで一杯です。「悔しい、涙が出た」、「固く手を取り合って、残念でした」との声に接すると、このご期待に添えなかったことが一番私には悔やまれ、その想いは日々強まってきます。

4.さらに、今回の教訓として、前回のように、候補が「留守宅を訪ねて何回も訪問した」、「東海道線以北地域を全地域まわった」、「守る会のボランティア活動、サークルで支持をお願いした」ということが出来ずに終わったこと、「おとなしすぎる」、「勝利をもぎ取るという気迫がない」、「心に訴えるものがない」、「声が小さい」、「スピーカーの音量が低い」、「政策よりももっと名前を覚えていただく連呼を」というご批判のほか、「ご自分や親族の方のほかに知人の紹介をしてもらった」という経験が少なかったとともに、「オルグ団の不足と名簿の絶対数不足の中で勝利への確信が持てない」とのご指摘もいただきました。この他、前回より6ヶ月あまり取り組みが遅れたことや、高齢者や障がいのある方の選挙権をどのようにして守っていくのかも課題になりました。さらに、「職員の協力が少なかったのではないか」、「無所属が強調されすぎたのではないか」、「京都市職員の経歴はマイナスで、別の表現方法があったのではないか」とのご指摘、具体的に紹介カード集めに行った方々からは、「選挙に無関心な人が多い」、「私は選挙に行かないと言われた」、「自分で決めると突っぱねられた」、「選挙どころではないと言われた」、「お越しいただく筋合いはないと言われた」などのお声も頂戴しています。特に、「選挙どころではない」と言うお言葉に接したのは私自身であり、とっさのことで返す言葉が見当たりませんでした。しかし、これほど深く考えさせる言葉はなく、今の政治は私たちの生活をそれほどまでに脅かしているとの想いを強くしました。

5.今回の選挙のある地区の票読み結果で、前回比86%にとどまったことが物語っているように、全体でも前回得票比で87%しか票が得られなかった事実は重いものがあります。結果的に見れば、前回票である2339票に31票上乗せすれば、最下位当選が出来たのです。私自身今回の選挙を下位当選が2500〜3000票の大接戦と認識していました。今回の選挙で維新がこれだけ上位を独占し、26000票と投票総数の20%たらずを獲得し、最低得票数がこんなに下がるとは想像もしていませんでした。昨年の総選挙で自民、維新で10万余票を獲得したこと、彼ら、特に維新の組織性を甘く見すぎていました。もう一度各地区の票読み結果の分析を進め、どの層で、何が起こったのかを見極めていく必要がありますし、二木候補が752票を減らし、私が300票減らし、高木候補が36票と微増した分析もしなければなりません。

6.私自身、今回の選挙で、①くらしと経済、②いのちと戦争反対、③エネルギーと原発反対、④地方自治破壊と橋下大阪都構想、⑤日本国憲法改悪で戦争への道か、地方からこの国の政治をみんなの手で変えるのかと、時代の争点を的確に捉え、4年間で出来たことと出来なかったことの総括文書も事務所におき、富田団地だけではありましたが、全戸配付しました。特に私自身が暴走する国政の動きに注目するあまり、地域活動の細かな分析、自らの地域での力量、支持組織内での自らの力量を正確に分析し、対応していくことが出来ませんでした。

7.正しいことを訴えていれば理解してもらえる、そんな甘い想いもあったように思います。一番の反省点です。その正しいと私が思っていることを、もっともっと相手の立場に立って理解していただけるように訴える力、情感にまで訴える力も足りませんでした。ただ、投票いただいた2039人の方、今回応援していただいた方々にはその想いはお伝えすることが出来たのではないかとこれだけは自負していますが如何でしょうか。

8.私たちは国会両院の議席で大きく後退し、高槻市議会でも大政翼賛政治を許してしまいかねない状況に追い込まれるなど敵に大きく攻め込まれてしまいました。しかし、これからも闘いは続けなければなりません。闘わなければ生きていけない時代に立ち至っているからです。子や孫たちに豊かな将来を残せないからです。私たちは2039人の砦で孤塁を守りながら、他の地域で孤塁を守っている仲間と連携しながら、勝利のための明日の闘いを準備していきたいと思います。

9.この4年間、市議会議員としての市議会での活動。暴走する安倍政権に反対する各分野の活動、個別に寄せられる深刻な生活相談とその解決などに精一杯で、どうしても「両守る会」の地道な日常の活動に参加させていただく機会が減ってしまったことも大きな敗因の一つと考えています。両守る会のご推薦をいただきながら、特に富田健康を守る会においては、議員の任期途中で就任した会長として、会の運営全てに目を行き渡らせることが出来ず、その職責を全うしきれなかったことを深く反省しています。

10.そんな中でも、励ます会の皆さん、両守る会の皆さん、地域の皆さん、そして多くの仲間の皆さん、富田町病院小西先生、うえだ下田部病院下田部病院植田先生、徳本先生、白川クリニック白川先生、老人保健施設「ふれあい」角谷先生、そして原発反対運動の先頭に立っておられる水戸先生の各位に今回の選挙でご支援いただきましたことに深く感謝いたします。

11.これからも、両守る会の一会員として、また、この4年間の様々な活動でご一緒させていただいた方々とともに、「いのち第一 福祉は権利」、「原発反対 憲法を守る」、「格差、貧困、差別、人権侵害を許さない」、「戦争反対 平和を守る」という4つの旗を掲げて、額に汗して働く方々、働いて来られた方々、家事労働で家族を支えてこられた方々、そして、その子どもたちが、少しでも幸せに暮らしていける世の中の実現をめざし、私たちを理論的に支えていただける方々、財政的にささえていただける方々とともに奮闘してまいりたいと思います。

12.そしてこの「戦後最大の危機」と言われているこの時期に、皆さんとともに有効な闘いを築きあげていきたいと考えています。この闘いは豊かな地域を築きあげる闘いでもあります。1人ひとりの抱えている問題をみんなで解決していく闘いでもあります。それには、守る会活動、医療・介護・福祉のあり方についてなど全ての活動についての細部にわたる点検と総括が必要です。

13.皆さんとともに、活動全般についてどこに問題があり、何が求められているのか。有効な闘いを組織していくその方法論についてしっかりとこれからも話し合いを続けさせていただきたいと考えています。ご支援本当にありがとうございました。

 2015年5月11日
  和田たかお

追記
附1.5月7日に計画し、11日実施という急なご案内にもかかわらず、30名近い方々にご参加いただきました。本当に私は幸せ者であるし、ご期待にそう結果が出せなかったことが申し訳ないし、初めての「敗北」の中での皆さんの率直な意見表明に感動し、改めて力をかき立てていただきました。

附2.反省会では、「若い力をもっと活用すべき」、「もっと細かな地域政策が必要」、「原発・安倍批判の後の政治の道筋をもっと示すべき」、「隣人への一声運動をもう少しした方がよかった」、「候補は前回の選挙当選日が選挙の準備日であるという自覚を持ってほしい」、「ポイントを絞った訴えが必要」、「地域要求をまとめ(例えばバス路線の変更)実現していく努力が足りなかった」、「行事参加などの日常活動が足りなかった」、「候補は頑固すぎる、もっと有権者の感性に訴える必要」、「選挙結果で税金の無駄遣いが行われるのは忍びない」、「訪問活動の中でご近所の空家の多さを痛感した」、「正直、真面目、誠実はいいが、したたかさに足りなかった」、「高齢有権者への社会的配慮の必要性」、「翌日、残念の電話、心配の電話、涙の声が相次いだ」、「選挙はきれいなものではないということを知るべき」、「国政の課題よりも市政の争点を明確にすべき」「候補の名前より、ほかの候補の名前をすり込まれてしまった」等々ご意見をいただきました。

附3.確かに、選挙カーでは、連呼よりも「5つの基本的考え方」や自身の政策の訴えに費やした時間が多かったように思います。公選法では、「選挙カーを走らせての演説は不可、連呼は可」と、私にすれば矛盾した規定を設けています。しかし、名前だけの連呼は、私には選挙活動の本質からして出来ませんでした。スローガン的ではあっても短く政策を語ることの必要性、選挙というものはあくまでも政策選挙であり、名前を記憶していただくものではありません。ましてや4年に1回のお祭りでは絶対にありません。私の場合は2期目ですから、1期目のお約束の何が出来て何が出来なかったのかを知っていただくこと、出来なかったことについて何が足りなかったのか、「制度上の問題でどうしようもなかったのか」、「私の資質に問題があったのか」、「運動構築のどこかに間違いがあったのか」、「どうすれば出来る可能性が開けるのか」をお知らせすること、「今」という時代の危険性を強く訴え、声なき声を1票に託していただきたいたいという想いが強くありました。この選挙観は絶対に譲れませんでした。

附4.「市政」と「国政」については、私の市議会での活動は、ほとんどが「順法闘争」という形態を取りました。日本国は法治国家ですから、日本国憲法、法律、国際法、条例、規則、都市宣言の観点から見て、そして不本意ではありますが、各省、特に厚生労働省から出てくる「国通知」、「事務連絡」から見て、高槻市で行われている行政が、それに違反して、勝手なローカルルールを経験的に作って恣意的に運用している。それを批判して、その転換を求めるというものがほとんどでした。国政を批判しながら、「順法闘争」を行うという、一見すると矛盾した行動を皆さんに説明することは、大変難しいことであることはご理解いただきたいと思います。

附5.「人の言うことを聞かない、頑固である」との指摘もいただきました。ただ、一言弁解させていただくなら、私は「優しさ」を持っているからこそ「頑固」であり、これがなければ、最初から市議会議員に立候補はしていなかったことだけはご理解いただきたいと思います。

附6.最後に、改めて皆さんのご期待に添えなかったことをお詫びし、今後も「額に汗して働く方」、「働いてこられた方」、「これを家事労働でささえてこられた方」、さらには、本文で抜け落ちていた「働く権利の行使を阻まれた方」とともに、これからも闘っていくことをお誓いして結びとさせていただきます。ありがとうございました。

附7.なお、2015年和田たかおを励ます会総会は6月下旬を予定しております。

  2015年5月12日
                         和田たかお